2009-01-01から1年間の記事一覧

シネクドキとメトニミーの区別について:ネット上の論文から3

今回は、山本幸一(2001) の「言語における概念化―メトニミーの観点から」(PDF)を取り上げる 。この論文も、今年のはじめにレトリックについて学び始めたときに、ずいぶん参考にさせてもらった。今回は、以下の図について考えてみたい。 左側が上記の著者に…

シネクドキとメトニミーの区別について:ネット上の論文から2

昨日に続いて、ネットに公開されている論文から、シネクドキとメトニミーの区別について考えてみたい。今回は、内山和也(2007)「 転義法における隣接性と事実の上の関係−換喩についての一考察」を取り上げる。 この著者は、日本の学界の主流が、佐藤や瀬戸な…

シネクドキとメトニミーの区別について:ネット上の論文から1

昨日、シネクドキとメトニミーの区別について、class と individual の区別を適用することを論じたので、そのことを踏まえて、ネット上で読むことができる関連する論文について、いくつかのコメントを書いて行きたい。元来、このような分野についてきちんと…

シネクドキ(提喩)の位置づけ

以下の図は、瀬戸(1995) の「認識の三角形」を少し改変したものである。 この図をにらんでいると、いろいろなことが思い浮かんでくる。それぞれのレトリックの基礎となっている類似関係、包含関係、隣接関係などという関係は、生物の分類でも重要なものだろ…

セイヨウタンポポ

我が家の庭で、今のところ1本だけタンポポが生えていて、11月中旬頃から、ぽつぽつと花をつけている。 あまり種類の同定にはこだわっていなかったのだが、花の下のところが反り返っているので、セイヨウタンポポの仲間であると思っていた。いつものこのペー…

トウネズミモチ

冬になって、生物の変化に乏しくなったので、少し間があいてしまった。“植物の実”シリーズとして、トウネズミモチを取り上げたい。 この植物は、我が家の庭のあちこちで芽吹いている。たぶん、以前は刈り取られていたのだろうが、私たちが住み始めてからは放…

ピラカンサ(トキワサンザシ)

2年前に我が家に住み始めたときに、空地の部分に、ピラカンサの小さな木が生えていた。通り道にトゲのある枝がはみ出してきて邪魔になるのだが、適当に枝を切りながら、大きくなるのを期待していた。ところが、ある“工事”のときになぎ倒されてしまった。そ…

シオギク

シオギクの黄色い花が目立つようになってきた。我が家のものは、前に住んでいた海の近くの家の周りに生えていたものを、今年の春に移植した。生えていた場所が、他の草も生えている場所だったので、ひょろひょろ丈が高くなっているが、なんとか花をつけると…

スイセン

スイセンの花が、少し前から咲き始めた。我が家の庭には、前の住人の方が植えられたものが、何種類か植わっている。それぞれ開花時期が違うようで、これから春に向かって少しずつ咲いて行く。今咲いているものが一番野生的なのか、よく株分かれしていて、数…

カワラヨモギ

我が家の庭には、カワラヨモギが3株ほど生えている。それぞれが、前に住んでいた海の近くの家から植物を運んだときに、いっしょについてきたものと思われる。その株が冬の芽を出し始めた。 (2009/11/24 撮影) 夏の間には、コスモスのような青々とした葉を…

マンリョウ

我が家の庭にあるマンリョウも、赤い実が色付いている。この植物も、前の住人の方が植えておられたようだ。ナンテンの実を気にすることがなかったら、この植物も特に気に留めることもなかっただろう。森の観察会で、「千両、万両、ありどおし」という言葉を…

ナンテン

冬を前にして、いろいろな木の実が目立ち始めた。我が家でも、ナンテンの実がかなり目立っている。少し前に、友人のホームページで、ナンテンという名前から「難を転じる」こと、それに進物のお返しに葉っぱを添えること、鬼門の方角(北東)に植えられるこ…

アメリカミズアブと生ゴミコンポスト

いくつかの種類のアブを紹介したので、我が家で最も身近なアブも紹介する。我が家では生ゴミを堆肥にするために、コンポストを利用しており、そこに湧いているウジである。生ゴミを処理しようとすると、必ず湧いてくるらしくて、コンポスト関連のホームペー…

ナルトサワギク

我が家の駐車スペースの隅に黄色い花が咲いていた。春に咲く花の先駆けかと思ったが、これまでに見たことのないものだったので、写真に撮った。ネットで調べると、どうもナルトサワギクということらしい。環境省の特定外来生物に指定されているとのことで、…

廃校のレトリック

先に、廃校について触れたことがある。そのときには、文章全体としては、学校を生物個体になぞらえるアナロジーのつもりだったが、今から思えば、学校をindividual になぞらえ、廃校を死体になぞらえることのそれぞれが、メタファーを構成しているのだった。…

ナミハナアブ

我が家のツワブキの花に、また別のハチかアブのようなものがいたので、写真に撮ってみた。腹部に「エ」の字のような独特の模様がついていることから、どうやらナミハナアブという種類らしい。秋も終わりになって、昆虫もほとんど見えなくなったと思っていた…

「分類思考の世界」の感想:メタファーで語られた分類学

三中信宏「分類思考の世界 − なぜヒトは万物を「種」に分けるのか」という本が出て、注文していたのが10月末に着いたので、パラパラと読んでいる。今年の初めに、この本の元になった連載の「生物の樹・科学の樹」を通読したことがあったので、今回は興味のあ…

ジョロウグモ

秋になると、いつもジョロウグモのことが気になる。巣のどこかに小さな雄がいて、まさに矮雄である。なぜ雄が小さいのか、考えてみたくなる。雌雄が一緒に写った写真を撮ろうと思いつつ、冬が近くなって、我が家の周りのジョロウグモの巣も減って来たようだ…

コノテガシワ

我が家の玄関のところにコノテガシワが3本植わっている。前の住人の方が植えたもので、以前は丁寧に剪定がされていて、3本揃ってきれいな形をしていたのだが、私たちが住み始めてから、伸び放題に放置しているので、段々形が乱れて来た。明らかに栽培用の…

イヌタデ

昨晩あたりから少し寒くなって、我慢し切れずに部屋に石油ファンヒーター入れ始めた。秋の植物もそろそろ終わりなので、今までに触れられなかったものとして、イヌタデを取り上げたい。 (2009/11/01 撮影)このイヌタデは、我が家の庭では、おそらく唯一の…

ウスモンミドリカスミカメ

こちらの種類は、あまりに小さいので、同定出来るとは思わなかったのだが、全般的な形からカメムシではと思って、その後、全体的な形からカスミカメムシの仲間ではないかと思って、それにツワブキの上に付いていることを検索語に入れて、ウスモンミドリカス…

ツマグロキンバエ

ハエのようで、口の部分が特徴的に出っ張っているからなんとかなるかと思ったのだが、上のオオハナアブに引っぱられて、アブの方を探していたら、ぴったりしたものがなくて、同定をあきらめかけたのだが、ハエのほうを見たら、なんとなく一致するものとして…

オオハナアブ

この昆虫は大きいので、なんとか同定できるのではないかと思った。そのことが、今回写真を撮るきっかけにもなった。最初はミツバチの仲間かと思って、ハチのところを調べていたのだが、ぴったりするものに出会えず、もしやと思ってアブのところを見て、なん…

ツワブキの花に集まる昆虫

週末の土曜日(14日)の昼間に、ツワブキの花を見ていたら、意外と多くの虫が来ていることに気がついた。とても同定出来るなどとは思わなかったのだが、ネットのページを眺めていると、これまた意外なことに目星がついたようなので、以下に掲げておきたい。

ススキ

ススキは、秋の植物で、我が家に生えている数少ない“自然”のものだろう。つまり、栽培植物でもないし、帰化植物でもない日本在来のもので、私たちが住み始める前から生えていたものである。それでも、分譲地を造成するために、小高い丘の斜面を削って、裸地…

ラッカセイ

昨年に続いて、今年もラッカセイを畑に植えた。先の週末に掘り返したのだが、今年は昨年に比べて収穫が少なかった。夏場に雨が少なくて、そのときに成長が良くなかったこともあるのだろうが、なによりも、一年目は珍しくて育てるのに熱心だったのが、二年目…

コセンダングサ

センダングサの仲間はひっつき虫なので、どこかでくっ付けてくるのだろう。我が家の庭にも、今年なってからも何度か芽生えているのを見つけた。たいていは花がつく前に抜いてしまうので、大きくなるまでは育てないのだろう。抜き忘れたようなものが、花をつ…

カタバミ

昨晩から、少し荒れ模様の天気で、写真が撮れないので、少し古い写真から取り上げたい。カタバミは、特に気にも留めないような植物で、どちらかというと栽培している植物を覆ってきて、邪魔物と見なされる植物だろう。先にヤマトシジミを取り上げたときに、…

ヒラタアブ、アシナガバチ、ヤナギトウワタ

11月になって、目に付く昆虫が少なくなったので、少し前に撮った写真の同定を試みた。花に来ていた昆虫ということで、ともに11月1日に撮影したものだが、どちらも写真の角度が悪くて、種類の同定まではいかなかった。ヒラタアブというのは、いろいろな種類…

ツワブキ

11月になって、我が家の庭でツワブキが咲き始めた。周辺の海岸べりなどに自生しているから、在来の種類ではあるのだろうが、実際に我が家の庭にあるのは、たぶん前の住人の方が植えたものと思われる。駐車スペースを岩組みで取り囲んだところに、海岸の岩場…