トウネズミモチ

冬になって、生物の変化に乏しくなったので、少し間があいてしまった。“植物の実”シリーズとして、トウネズミモチを取り上げたい。



この植物は、我が家の庭のあちこちで芽吹いている。たぶん、以前は刈り取られていたのだろうが、私たちが住み始めてからは放置していたから、大きなものは1mくらいになっている。今年になって芽吹いたものでも50cmくらいのものもある。生垣にする植物が伸びていないので、ちょうど生垣の替わりに伸ばしているところもある。まだ実を付けるところまでは行っていないので、上の写真は近所の空地のものを撮った。このような付近の実が、鳥によって運ばれて、我が家に到達したものと思われる。

いつものこのサイトによれば、トウネズミモチネズミモチの区別点が載っている。葉っぱで区別するのは、少し自信がなかったが、実を眺めてみれば、たしかに違っている。ネズミモチの実については、子供の頃、よその家の生垣に実っているのを、指先でつまんで、中の種を飛ばして遊んだ記憶がある。それに比べれば、丸くてずっと大きい。

ネズミモチの名前は、実がネズミのフンに似ていることから来たらしい。多くのネズミの付く名前は、役に立たないとか小さいとかいう意味だろう。ネズミの意味を、前者はメトニミーとして、後者はメタファーとして用いていることになる。

検索していると、“トウネズミモチ検定”というものがあって、試しにやってみたら、10問中6問正解で不合格だった。その中で、トウネズミモチは、侵略的外来樹木ということで、自然に大きな被害をもたらすことが予想されるから、植栽などへの使用をやめること、というのがあった。そんな風に言われている植物を栽培するのは気がひけるのだが、生垣も寂しいので、しばらくは放置したい。幸いなことに、実が滋養強壮の果実酒になるらしい。もし、実が実るようになれば、そのように利用したいと思っている。