2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

水族館はなにを目指すか:なぜアジとサバを区別するのか?

前に、「大阪府立博物館と橋下知事 - ebikusuの博物誌」のところで少し参照した「ミュージアムの小径」というブログで、「水族館教育の到達点(あるいはアジ・サバ問題)」という記事があった。アジとサバの区別のことからはじまって、、“成人に対する博物館…

ヒトのタイプ標本3:タイプ標本の機能

前に、G.G. Simpson の本を引用したが、同書に、タイプ標本の機能として、3つの項目が挙げられている(英語版なら p183 訳本では p199)。 1) as the sole or principal basis for the description and definition of taxa (primarily of species)2) as a s…

ヒトのタイプ標本2:化石人類のタイプ標本

昨日の記事で、ヒト(Homo sapiens)という種類には、タイプ標本がないことを示したのだが、化石の Homo 属の種類では、タイプ標本が揃っているようだ。例えば、このページの「ホモ属の種内変異と種間関係」という記事では、ネアンデルタール人からホモ・エ…

ヒトのタイプ標本

ネオタイプのことが出たついでに、ヒト(Homo sapiens)のタイプ標本について、私にとってわかっていることを、メモに残しておきたい。実は、この話は、先にネアンデルタール人のこと(ネアンデルタール人の謎 - ebikusuの博物誌)を書いた後に、調べ始めた…

ネオタイプについて

先日、ある雑誌の編集会議で、投稿されてきた論文中にネオタイプが指定されていて、そのことを認めるかどうかの議論になった。私にとっては、ネオタイプを指定するということはものすごく敷居の高い行為だと思っていたから、そんなに簡単に、しかも必ずしも…

ワッハ上方

3月1日に大阪へ行くことがあったので、「ワッハ上方」へ行って来た。この博物館については、大阪府の橋下知事の就任以来、博物館の見直し政策の標的になって来たことで、ちょうど1年前くらいにはずいぶん話題になった。「責任者出て来い!」という話 - eb…