2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

生物の命名とレトリック

先にメタファー・メトニミー・シネクドキなどについて考えてみると、生物(個体であったり、タクソンであったり)に命名することこそ、レトリックであると思えて来た。おそらく、このようなことは既に誰かが考えていることかも知れないが、差し当たっては、…

G.G. Simpson と レトリック

レトリックのことを勉強していたら、メトニミーは「隣接性(contiguity)による比喩」とあった。この contiguity という単語に対して、どこかで見ことがあると思ったら、G.G. Simpson(1961) の Principles of Animal Taxonomy の訳本(1974)「動物分類学の基礎…

廃校について

「「生物の樹・科学の樹」の感想5:廃校について - ebikusuの博物誌」につけていただいたトラックバックなのだが、 ※それぞれの卒業生がたどる「系譜」の一時的な「束」が「学校」という集合系譜を形成しているのでしょう.それをある時空的同一性をもつ「…

「生物の樹・科学の樹」の感想6:全般的なこと

あまり重箱の隅をつつくようなことばかりを書いているようなので、連番を付けた感想はこれで打ち切って、今後は、関連するテーマについて書くときに、引用して述べることにする。まだまだ論じてみたいこともあるが、残りの問題は、かなり勉強しないと、歯が…

「生物の樹・科学の樹」の感想5:廃校について

「生物の樹・科学の樹」の中で、廃校のことが触れられていることは、「まとまり日記」の感想の中で、「学校の同一性は同窓会によって保証されているか」という部分があったので知った。学校というものはまさに個物(individual)だろうし、今年の正月に何十…

「生物の樹・科学の樹」の感想4:三中さんのトラックバック

三中さんがまたトラックバックしてくれたようだ。 『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(96) ※ 「真なるものはつねに秘匿されている」と言ったのはオカルト哲学者のアグリッパ.表面に現われているものの「裏」にある系譜をたどることは今回…

「生物の樹・科学の樹」の感想3:シネクドキと分類群の名称

連載の6回目のところで、メトニミーとメタファーを述べた終わりの方で、シネクドキ(シネクドーク)について触れている。 「お花見」の“花”が実は“桜”を指し、「卵焼き」の“卵”が“鶏卵”を意味するように、ある集合(タイプ type)とそのメンバー(トークン …

「生物の樹・科学の樹」の感想2:メタファーとメトニミー

「生物の樹・科学の樹」について、その博覧強記の文章全体をとても理解しているとは思わないのだけれど、目に付いたところ、食いつき易いところを、掘り下げて考えてみたい。連載の6回目の「真なるものはつねに秘匿されている」で、メトニミーを取り上げて…