ススキ

ススキは、秋の植物で、我が家に生えている数少ない“自然”のものだろう。つまり、栽培植物でもないし、帰化植物でもない日本在来のもので、私たちが住み始める前から生えていたものである。それでも、分譲地を造成するために、小高い丘の斜面を削って、裸地を作成するという人為的な作用が関与した結果だろう。しかも、住宅地が作られて20年間ほど、空地であった部分は、常に管理人さんの草刈り圧力にさらされていたものと思われる。そのような中で、生え続けていたことになる。



私たちが2年前に住み始めたときには、全体がすっきりと刈り込まれていたが、草刈りが追いつかない部分を放置していたら、その年の秋には、ずいぶん草丈が高くなった。なにしろ、小さな株だと思って、甘く見て素手で抜こうとすると、何度も手を切る破目になったのだから。写真の部分は、生垣予定の植物が未だ伸びない状態で、生垣の役目を果たしてくれている。





10月頃から穂は伸びていたのだが、いつが最盛期なのかもわからないまま、今に至った。いつものこのページを見ると、「花は8月頃から咲き始め、はじめは花枝は横に開いているが、やがてすぼんで尾状になる」そうだから、いつの間にか花の時期を見逃したらしい。この穂には、おしべやめしべらしいものも付いていないから、冬の間に、種が飛ぶのだろう。この後、枯れ尾花も嫌いではないのだが、あまりいつまでも置いておくと見苦しいので、適当なところで刈り取ることになる。