ラッカセイ

昨年に続いて、今年もラッカセイを畑に植えた。先の週末に掘り返したのだが、今年は昨年に比べて収穫が少なかった。夏場に雨が少なくて、そのときに成長が良くなかったこともあるのだろうが、なによりも、一年目は珍しくて育てるのに熱心だったのが、二年目になって熱意が冷めたこともあるのかも知れない。とにかく一年目には、どのように種が土の中に潜って行くのかや、土の中で実が大きくなっていく過程など、興味津々で観察していた。今年は、それなりの収穫があるだろうと、タカをくくっていたところもあって、石灰をまいたり土寄せをするなどの管理もいい加減だったかもしれない。



(2009/10/04 撮影)

(2009/11/07 撮影)


なぜあのように土の中に実がなるのか不思議だったのだが、たまたま聞いていた今年の夏の「子供電話相談室」で、南アメリカの原産地では河原などに生えていて、洪水などのときに流されて、分散するのに適していると述べていた。この説明にはけっこう納得した。

さらに、この植物はマメ科であるから、根っこに根瘤(根粒)ができている。小学校以来、根粒バクテリアなどという言葉を何度も教えられたと思うのだが、実際に根瘤を見たのは、中学校へ教育実習に行った大学生のときだった。春の時期にカラスノエンドウを抜いて見たら、簡単に見つけられたので、生徒に見せた覚えがある。それで、上の写真ではその粒々を見せようと思ったのだが、あまり明瞭には写っていない。

改めて根粒菌について調べてみると、Wikipediaなどでも大した記述が書かれていない。Rhizobium 属などのいくつかの属名が載っている。また、英語では根瘤のことを root nodule というらしい。おそらく、農業上は重要なものだから、いろいろ調べられているに違いない。よくよく考えてみれば、根瘤自体は、虫こぶみたいなもので、バクテリア自体はその中に入っているのだろう。

しかし、バクテリアだから小さくて、調べる方法も限られていたのだろうが、遺伝子の配列なども調べられているようだから、窒素固定に関わることや、なぜマメ科に多いのかも、わかって来る(来た?)に違いない。ちょうど、サンゴ礁褐虫藻Symbiodinium 属)の遺伝子を調べることにより、新たな展開があったように、根粒菌を調べることで、地球環境や生物現象の根源的なところの解明につながるものと期待している。