ヒラタアブ、アシナガバチ、ヤナギトウワタ

11月になって、目に付く昆虫が少なくなったので、少し前に撮った写真の同定を試みた。花に来ていた昆虫ということで、ともに11月1日に撮影したものだが、どちらも写真の角度が悪くて、種類の同定まではいかなかった。

ヒラタアブというのは、いろいろな種類がいるらしい(ヒラタアブ図鑑)。ぱっと見たときに、これはハチではないなあと思いつつ、ハチに擬態しているのだろうと思った。つまり、ハチをモデルにして化けているベーツ型擬態ということになる。あまり、上手に化けているとは思えないのだが、ヒトにしても、チョウやバッタを捕まえるようには手を出さないだろうから、それなりに成功しているのだろう。

とまっている花は、アキノノゲシで、これは前に触れた



アシナガバチも、けっこういろいろな種類がいるらしい。同定のためには、背中の模様が重要らしいのだが、そこまで気にして写真を撮らなかった。ハチという生き物に対しては、スズメバチに刺されてひどい目に遭ったトラウマがあるし、社会性を持つなど、独特の生き物として、あまり興味を持たなかったのだが、来年は少しは種類を識別してみたい。

(2011/09/29 追記):セグロアシナガバチを同定してみると、ここのアシナガバチは、どうもアシナガバチではないように思えてきた。他の写真などとも照合すると、ミカドトックリバチのように思える。この時点では、エイヤーと適当に当てはめていたようだ。


(2013/09/17 追記):下記のコメント欄で指摘があったので、オオフタオビドロバチミカドトックリバチで、かつて取り上げたものを見比べて見た。たしかに、ミカドトックリバチは、もっと腰のあたりがくびれていて、しかも前側の黄色い線が、くびれて細くなったところにあるので、上の写真はオオフタオビドロバチのようだ。

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アシナガバチを写真に撮ってみると、そのとまっている花も気になりだした。この植物は、妻が実家から持って来たものなのだが、特に名前を知らないままで来た。妻の教示によれば、ヤナギトウワタというらしい。よくよく見ると、実に奇妙な花が咲いている。

トウワタの仲間というのは、花粉が塊となって独特の形をしているらしい。それが、上の写真のオレンジと黄色が2段重ねになっているところの黄色の中心部に埋まっているらしい。こんな特殊な花と花粉で、きっと独特の花粉の受け渡しをやっているに違いない。誰かが調べているだろうから、追々と学習したい。

トウワタという名前のとおり、昨年の冬に綿のような種が出来ていた。それを花壇に蒔いていたら、今年の春になって、多数の芽生えが出て来た。妻が実家の方に持ち帰って、近所の人に分けて喜ばれたそうだ。その芽生えも、今は花を付けている。北米原産ということなのだが、我が家の庭で順調に増殖するくらいだから、かなり強い植物のようだ。