石ころ百話

鷹島の石

鷹島の石に興味をもったことの発端は、妻の高校時代の友人が、和歌山県の湯浅町に住んでいて、今年の春の花見の時期に訪ねたときに、明恵上人の「われ去りて のちにしのばむ人なくは 飛びて帰りね鷹島の石」という歌を教えてもらったことである。歌の意味を…

救馬渓

ジオサイト見学会では、田辺市の方へ戻るときに、時間が足りなくなってきたので、救馬渓は省略して、円月島・臨海周辺だけを見てはどうかと、提案があったのだが、救馬渓をぜひとも見たいという人がいたおかげで、両方を駆け足で巡ることになった。救馬渓に…

天鳥の褶曲

この場所は、このところ書いている「ジオサイト見学会」で訪れた場所ではないのだが、このあたりでは、第一級のジオサイトらしい。和歌山県のレッドデータブックの「地形・地質 」(PDF)では、Aランク(国際的に貴重なもの)となっている。ジオサイト見学…

江須崎の博物誌

前回の橋杭岩に続いて、串本海中公園のレストランで昼食をとり、その後すさみ町の江須崎へ行った。ここでは、植物群落として国の天然記念物に指定されていることが強調されて、地質のことは、ほとんど説明されなかった。それで、〈石ころ百話〉としては〈番…

橋杭岩の津波石

前回のさらし首層に続いて、串本町の橋杭岩に行った。橋杭岩は、この地域の観光スポットでもあり、これまでにも何度も訪れたことがある。今回も、日曜日だったこともあって、しばらく前に開設された道の駅とともに、多くの観光客で賑わっていた。 橋杭岩の地…

さらし首層の潮位

前回の志原海岸の次に、串本町田子の「さらし首層」に行った。この名前は和歌山大学におられた原田哲郎さんが命名されたものらしいが、この名前がなければ、ただ岩が出っ張っているだけの海岸が、これほどまでに注目されることもなかっただろうにと思えてく…

日置川志原海岸の火成岩

先日の12月1日に、「ジオサイト見学会」というものに参加した。このところ和歌山県では、「南紀熊野ジオパーク構想」ということで、「世界ジオパーク」に認定されることを目指して、いろいろ準備をやっているらしい。それで、ジオサイト候補地を83地点(PDF…

「石ころ百話」について

「石ころ百話」というカテゴリーで、文章を書いてみたい。直接のきっかけは、先日「ジオサイト見学会」という行事に参加して、久しぶりに地学や地層のことを勉強したことにある。地学の専門家から、地層や岩石にまつわることを説明されると、その見学場所や…

キイキリガイダマシ

秋が深まって、生き物の動きがあまり目立たなくなって来たので、化石でも取り上げる。 (2010/07/08 撮影) (2011/11/22 撮影)これらの化石は、我が家の庭から“出土”したものである。庭を掘り返していると、すぐに基盤の岩に行き当たる。これはおそらく、…