ミナミアオカメムシ

この緑色のカメムシは、今の町に住み始めたときから、ずっと認識していた。大発生して、農業に被害を与えているという話を聞いたこともあるし、夜に網戸などに集まって来て、カメムシの臭いがすることもあった。しかし、我が家の庭では、この緑色のカメムシを見ることはあったが、写真を撮る機会がなかった。

2010年の9月に、アオクサカメムシとして、幼虫を取り上げた。そのときには、ナスビの害虫として見つけたのだが、幼虫だけで、成虫の写真は撮れなかった。



(2012/07/02 撮影)

成虫の写真を撮ってみると、正確な同定が気になってくる。アオクサカメムシミナミアオカメムシはよく似ているようで、その区別点は、農業関係のサイトでも詳しく説明されているようだ。例えば、このPDF ファイルには詳細な図が載っており、それによればミナミアオカメムシだと思える。

以前に取り上げた幼虫についても、いつもの岐阜大学のサイトで、アオクサカメムシミナミアオカメムシの5齢幼虫を比較したときに、ミナミアオカメムシという気がしないではないが、次にアオクサカメムシの典型的なものが見つかったときに検討したい。


幼虫のときには、赤や白や黒の複雑な模様をしているのに、成虫になると緑色になってしまうことに不思議に思ったものだが、幼虫の写真を多く眺めていると、葉っぱを齧ったときに破れたり枯れたりしている部分をバックにしたときのカモフラージュになっているように思えてきた。そうすると、成虫になると葉っぱを齧らないか、葉っぱの上を動きまわっているということだろうか。


(2012/07/16 追記):上の最初の個体を見つけてから、畑のいろいろな作物で多数の個体が見られるようになった。ナスビ、トマト、ピーマンなどのナス科の植物や、インゲンなどにも付いている。厄介なのは、果実の吸われた跡が、変形・変色したり、途中で腐って来たりすることだろうか。最初は見過ごしていたが、途中からは心を鬼にして、テデトール、フミツブースを実践している。

上で引用した PDF ファイルによれば、「越冬成虫は4月上旬から活動を始め、…第1世代成虫は6月頃から発生」するとあるから、今我が家に来ているものは、第1世代ということになる。その前に幼虫は見られなかったから、今来ている成虫は、別のところで育ったものだろう。交尾をしているものは、我が家でも多数見られたから、もし我が家の植物に産卵をしているとしたら、これから第2世代の幼虫がみられることになる。

どうなって行くのか、今後の動向に注視したい。