大阪ミュージアム構想3

たまたま「大阪ミュージアム構想」で検索をかけていたら、大阪府のメールマガジンで、大阪ミュージアムの構想を書いているものが見つかった。

 今日の記者会見で、「大阪ミュージアム構想」について話をしました。今、大阪
に必要なものは、“まちの空気感”“まちの顔”です。府内各地には、近代建築や
歴史的街並みなど、魅力的な資源が数多くあります。そこで、色々なものを“展
示品”に見立て、大阪府域全体を一つの“ミュージアム”と位置付けます。

 ミュージアム構想の進め方として、一つ目は、「発掘・再発見」。新たに何かを
創り出すのではなく、今あるものに光をあてて輝かせます。大阪には、寺内町
街道、近代建築物、縦横に流れる河川・水路、祭り、食、音楽、芸能などなど、
光り輝くものは山ほどあるので、まずはそれを発掘・再発見します。

 二つ目は、「磨き上げ、際立たせる」。例えば、大阪城など上町台地の緑では「近
世」の「みどり・自然」、平野郷では「近代」の「まちなみ」、中央卸売市場では
「現代」の「食」、というように、“時代”という縦軸と“ジャンル”という横軸
で“展示品”の空気感を際立たせ、発信します。府内各地の様々な祭りなどは、“館
内の催し”と位置づけ、大阪ミュージアムでは、1年中、面白い催しがあるんだと
いうことをアピールします。

 三つ目は、「結びつける」。それぞれの資源を有機的に結び付けて、まとめて売
り出します。例えば、“歴史”というストーリーで、富田林寺内町の街並み、堺・
羽曳野・藤井寺の古墳群を結びつけます。点在するものを結びつけることで、ミ
ュージアムの様々な楽しみ方を提供します。

 大阪ミュージアム構想は、一過性のイベントでもなく、ハコモノづくりでもあ
りません。地域住民、市町村、大阪府が、各自役割を果たしながらつくりあげて
いくもの。主役は地域に住む「あなた」です。各地域のコンセプトづくりは市町
村。府は橋渡し役として、取組みを支援する総合プロデューサーに徹します。

 京都や奈良は「古都」、神戸は「港まち」という空気感がありますが、大阪は一
言では表現してきませんでした。これからは地域住民や市町村が主役となって、
大阪の良さや魅力を再発見し、府も一緒に演出をし、「大阪といえばミュージアム
というイメージを国内外へ向けて発信していきたいと考えています。大阪ミュー
ジアム構想は、まだコンセプトをまとめた段階です。皆さんのご意見をお待ちし
ています!

書いてあることは、これまでこのホームページで主張して来たことと重なっていて、特にケチをつけるようなところもない。


問題なのは、このように「皆様のご意見をお待ちしています」言いながら、なぜトップダウンでこのような構想を提示するかである。この計画が出てきた経緯がいかにも唐突であったがために、信用できないのである。

実は、こういうことを実行するところが、「大阪府立文化情報センター」ではなかったのか? そこが発行している「道楽人」という冊子は、府内の文化施設でよくもらってくる。あまり有益な情報が載っているとは思えないが、目指している方向性は、上のミュージアム構想とも重なるものだろう。


ところが先のプロジェクトチームの案では、文化情報センターは廃止の方向らしい。こういうところが行き当たりばったりで、まったく信用できないところだろう。そして、それに振り回される職員には思わず同情してしまう。