ホソオビヒゲナガ

アカメガシワの葉っぱの上にとまっていて、ピンボケの写真なのだが、なんとか目星がついたので、掲げる。



(2013/05/05 撮影)

見つけたときの第一印象は、とにかく触角が長いということだった。写真では、触角の全体にピントが合っていないようだが、本体よりも長く見えた、福光村昆虫記のガのところをじっとニラんでいると、ヒゲナガガ科のものが長い触角を持っているようである。それで、岐阜大学のページでヒゲナガガ科のところをニラんでいると、一本の横筋があるのはホソオビヒゲナガだけのようだ。それで、「みんなで作る日本産蛾類図鑑V2」で、ヒゲナガガ科の成虫縮小画像一覧を眺めてみてもホソオビヒゲナガが一番似ているようで、おそらく外していないように思える。気になるのは、一本の横筋が、上の写真では斜めになっているが、ホソオビヒゲナガで画像検索をしてみると、斜めになったものもあるようだから、翅の閉じ方の角度の問題なのだろう。このような触角の長いものは、雄であり、雌の方は、太くなって、長さはそれほで顕著ではなくなるようだ。もし雌に最初に出会っていたら、このようなありふれた形や模様をしたガは、とても同定できなかっただろう。

私が参照した多くのサイトでは、ホソオビヒゲナガという名前で掲げられているが、ヒゲナガガ科ということからすると、ホソオビヒゲナガとしたくなる。ガがふたつも並ぶのは言いにくいのかも知れないが、ヒゲナガ科から、どうしてもホソオビヒゲナガと書きたくなる。実際、そのように書いているサイトもあるようである。こちらの「成城の動植物」というブログでは、「漢字で書くと「細帯鬚長」となり、ホソオビヒゲナガガ(細帯鬚長蛾)ではありません。」と断ってある。和名のことだから、どうでも良いのだが、貝の名前に○○ガイと付けるかどうかの議論もあったことを思い出す。