クチナシとオオスカシバ、ホウジャクの一種

前に住んでいた家のすぐ横の森に、クチナシが生えていた。最初は気がつかなかったのだが、ある年の秋の終わりに黄色い実が実っていて、それを妻がリースに組み込んだら、なかなかしっくり来たのを覚えている。その後は、春に白い花が咲き、甘い匂いがするのを意識するようになった。

2年前に今の家に住み始めたときに、その木から、枝を切り取って来て、挿し木にした。そのうちの2本が育っているが、何本かは虫に食べられて丸坊主にされたものもあった。この週末に、実際に食べているのを見つけたのが、下の写真である。



オオスカシバということで、クチナシに付くイモムシとしては有名なようで、「クチナシ ガ 幼虫」などと検索すると、いっぱい写真の載ったサイトが出てくる。特に昆虫好きの人でなくても目にするのは、身近なクチナシに付く憎き害虫だからだろう。私としては、もう少しクチナシが大きくなっていたら、成長するまで居てもらってもいいのだが、さすがにまた丸坊主になるのは困るので、この個体には、別の場所にお引取り願った。

オオスカシバというと、ハチドリのような飛び方(実際には見たことがないのだが…)をするものとして、名前くらいは聞いたことがある。しばらく前にキバナコスモスが満開になっていたころに、いっぱい飛んで来ていた。写真に撮ろうとすると、飛び回っているために、ほとんどがピンボケになってしまうのだが、辛うじて撮れた数枚を。






緑っぽいのと、茶色っぽいのがいて、雌雄の違いか老成の度合いの違いなのかと思っていたら、緑の方がオオスカシバで、茶色はホウジャクの仲間らしい。これなどは、網で捕まえていたら、翅の色ですぐに見分けがついただろうに、やはり捕まえずに写真に撮るだけでは限界があるのだろう。それでも、写真に撮らなければ、こんな違いを気に留めることもなかっただろうから、このブログのおかげで、またひとつ世界が広がったといえる。