晩王柑

昨日に続いて、地元の産直の店で買って来た品種を取り上げる。〈晩王柑〉という品種は、はじめて見たもので、売場で試食用のものがあったのだが、売り物はひとつしか残っていなかった。1個で80円だった。





(2013/05/04 撮影)

大きさは、重さをはかるのを忘れていたのだが、大きな夏みかんより一回り大きいくらいで、文旦の小型のものくらいのサイズはあった。味の方は、試食で食べたときは、文旦をみずみずしくした感じで、なかなか美味しいと思ったのだが、買ったものは少し独特の苦味があって、夏みかんと文旦を交配したものかと思えた。果肉は色が薄くて、文旦の感じであるが、果肉の粒(砂嚢)が長くて、中心に向かって伸びているように配列している。

ネットで検索をしてみると、Wikipediaでは、文旦の品種のひとつということが書いてあるだけだったが、〈文旦博物館〉というサイトでは、「高知県安芸郡吉良川町、戸梶清氏の発見したもので文旦の自然雑種といわれ、昭和29年名称登録が行われた」とある。どうやら、文旦からは、多くの品種が派生しているようであるが、この品種は、意外と古いものらしい。

夏みかんの苦さと思えたのは、たまたま私が買ったものが、そういう実り方をしたのかも知れない。生産者の方もそれがわかっているから、80円というかなり安い値段を付けておられたのかも。本来の味を見極めたいので、また次に見かけることがあれば、買ってみたい。