チョウ二種と曖昧擬態:ヒメウラナミジャノメ、モンキアゲハ

ヒメウラナミジャノメ
このチョウを見たときに、久しぶりに見慣れない種類を見つけたと思った。目玉模様があるからジャノメチョウかと思ったが、シジミチョウを少し大きくした程度なので、どちらかだろうと思いながら写真に撮った。



(2012/07/24 撮影)

いつもの岐阜大学のサイトで、ヒメウラナミジャノメと思える。
ジャノメチョウというと日陰のチョウというイメージがあって、我が家の庭はまだまだ日当たりが良すぎて、なかなか見られないものと思っていた。

この種の学名は Ypthima argus であり、Wikipediaヒメウラナミジャノメの記述を見ると、種小名については、「argusとはギリシャ神話の神で、100の目を持つ巨人アルゴスに由来する」と書いてあるが、属名については書かれていない。調べてみると、Ypthima は、iphthimos (強い、勇ましい;(女性について)立派な、美しい)から、語頭の i → Y、 ph → p と変形したものらしい。



モンキアゲハ
自然観察系のサイトでは美しい写真が載せられているのに、以下のようなピンぼけの写真を載せることは、はばかられるところだが、とにかく我が家の庭に出現した種類をリストアップするものとして掲げる。



(2012/07/22 撮影)

このチョウは、黒いアゲハチョウの中では、白い紋が明瞭なことから、以前から認識していた。しかし、この種類の幼虫がミカン類に付くことは、あまり意識していなかった。ミカンの葉っぱで、アゲハチョウの幼虫は何度も見ているところであるが、すべてがアゲハチョウだと思っていて、どの種類のものであるかはまったく意識していなかった。今後注意してみたい。


ピンぼけ写真であることで、メリットもあるようだ。上の写真をパソコンの画面で眺めていると、どうみても“黒猫”の顔に見えるのだが、どうだろうか?

このような“曖昧擬態”の話は、人間にとってどう見えるかよりも、捕食者(この場合は、おそらく鳥)にとって、どう見えるかなのだろう。チョウが羽ばたくことによって、一瞬でもこのような姿が見えたとしたら、鳥は怖くて、襲いかかれないだろう。


ついでに、ジャノメチョウの目玉模様は、なにを真似ているのだろうか? 大きさからするとヘビなのだろうかとも思えるが、なぜ5つもあるのか、よくわからない。