キンジソウ

このキンジソウ(金時草)という野菜は、2年ほど前にひょんな事がきっかけで、同じ住宅街の少し離れたところに住んでいる方から頂いた。キンジソウで検索すると、加賀野菜として、水前寺菜として、また沖縄では「はんだま」として、知られているらしい。食べて見ると、赤い色が美しくて、風味も少し変わっていて、なかなかのものだった。

苗を分けてもらって、一度枯れたのだが、再度もらったものは、かなり株も広がって、我が家の庭にもなんとか根付いたものと思える。




(2012/05/16 撮影)

昨年の冬前に、この植物につぼみができているのを妻が見つけて、どのような花が咲くのかブログに書けとのことだったのだが、冬に枯れてしまった。それが春になって、花をつけたので取り上げたい。

花が咲いてみると、いかにもキク科の花だと思える。花びらのようなものがないので、舌状花がなくて、筒状花のみが発達しているのだろう。そして、長く伸びているものが、おそらくめしべの柱頭であると思える。よく注目してみると、根元から二叉に分かれているようだ。おそらく、受粉可能になると二叉に分かれるのだろう。

このようなキク科の花のことを初めて知ったのは、ツワブキの花を取り上げたときだった。そして、福岡教育大学のこのページを、なんとか理解しようと思ったものだった。

Wikipediaスイゼンジナによると、学名が、Gynura bicolor であり、「属の学名は「メスのしっぽ」を意味し、柱頭が長くしっぽのように見えることから。また、種小名は「二色の」の意味で、葉の表と裏で色が違っていることによる。」とあるので、上の解釈とよく対応している。ところが、実に残念なことに、そこには花の写真が載っていない。

それから、実際に花に近づいてみると、独特の臭いがする。ヒトにとってはとても芳香といえるものではないので、これもなにかの意味があるのだろうかと思って検索すると、沖縄の東南植物楽園の「学芸員の部屋」というブログに、「ハンダマの花の臭い」という記事があった。「アサギマダラの誘引効果は抜群に良い」ということだった。我が家の花にも、何か珍しい昆虫が集まって来ないか、期待している。