日本の原風景と季節

徳島県立博物館へ行った日に、その下の会場(二十一世紀館というらしい)で、「日本の原風景と季節」という展覧会をやっていた。放送大学附属図書館所蔵コレクション展ということらしいのだが、古写真とちりめん本の展示がされていた。

ちりめん本というのは初めて知ったが、明治の初期、外国人向けに、日本のおとぎ話やら、日本の風景や行事を描いたカレンダーやらが、シリーズ物で出版されたらしい。見本が展示されていて、手に取ることもできた。和紙の手触りや、書かれている英語の文章などから、手元に置いて、じっくり眺めてみたくなるものだった。

古写真の方も、明治初期の時代の風景やら、人やら、これまた眺めながらいろいろ考えたくなるものだった。特に、自分の知っている場所の風景などは、食い入るように眺めてしまった。こちらのページ(日本残像 放送大学附属図書館所蔵古写真)にも載っているようだが、私が見たものが載っていなかったりする。

どちらの展示も、解説の冊子のようなものがあったので、それを購入できないかと尋ねたのだが、販売用には用意されていないとのことだった。なにか中途半端な展示会だと思う。開催期間も、12月10日(水)から14日(日)までと、非常に短い。この展示自体は、放送大学の宣伝のつもりなのかもしれないが、せっかくの面白い展示を生かしきれていない。なにか放送大学の存在証明みたいに、こんな風に活動していますよという言い訳のためにやっているかのようにすら受け取れる。

最後に、この展示と放送大学についてアンケートを書かされた。普通ならば、そんなものは書かないところだが、ちりめん本解説の小冊子をお土産にくれると言うので、協力した。お土産の袋には、ボールペンやら、放送大学の立派なパンフレットやらも入っていた。放送大学というのは、お金持ちなんだな。それで、授業料を見てみたら、1単位5500円ということで、普通の講義は2単位だから11000円らしい。高ぁー。将来退職をしたら、自分の専門外のことを勉強しようかと思ったりもしたが、こんな値段ではねぇ。