紅八朔

近所のスーパーで、〈紅八朔〉を買った。1個ずつ売っていて、148円だった。少し高いかなあと思ったのだが、昨年知人からもらった紅八朔がおいしかったので、大当たりを期待して買った。




(2013/03/14 撮影)

実際に食べてみると、まずくはないが当たりではなかった。直径11センチくらいで、重さ540グラムと大型サイズだったのだが、水ぶくれになった感じで、味が薄まった上に、苦味が強くなっているようだった。これでは、紅八朔の良さである、ジューシィさと、濃厚な甘さが感じられない。

以前に八朔を取り上げたときに、広島県因島が原産地だと書いた。紅八朔は八朔の枝変わりで、因島のとなりの向島町岩子島で、1951年に農間寿二氏のところで発見されたらしい。まさにすぐ近くに20年以上前に住んでいたことになるが、このことを調べるまで知らなかった。また、“紅”というのは、皮の赤味が強いことだろうとは思っていたが、普通の八朔とどこかどう違っているのか、あまり意識していなかった。


八朔のところでも書いたが、八朔自体が、少し古びた品種というイメージがあるので、それでも八朔独特の風味が好きだという人にしか、なかなか選ばれないだろう。独自な品種として訴えるには、少しインパクトが弱いようだ。