春峰

近所のスーパーで〈春峰〉を買って来た。少し小さめということもあるが、4個入って258円だった。






(2013/03/07 撮影)

春峰を初めて食べたのは、5,6年前だろうか。香りといい、爽やかな味といい、本当に春の季節感を感じさせてくれるミカンだと思った。

そのときに、清見と水晶文旦の雑種だということを調べて、その絶妙なバランスに感心したものだった。そのときにも、清見と文旦のような色も形も違うもので、雑種ができることに、驚いたことを覚えている。

実際、このところの“にわか勉強”でのミカンの分類学の知識でも、清見はトロビタオレンジと温州みかんを交配させたもの(C. × sinensis × C. × unshiu)で、Citrus reticulata 系のものであり、一方、文旦は Citrus maxima だから、祖先種が違っているように思える。それでも、タネが出来るところが、ミカンの面白さなのだろう。

この品種の説明は、なぜか Wikipediaには載っていないようだが、ネット上ではいろいろなところに書いてある。和歌山県有田郡吉備町で育成されたそうだから、私の住んでいるところでもよく栽培されているのだろう。


今の家に住み始めた直後の2008年に、食べた後のタネを妻がプランターに蒔いたら、芽が出てきた。それを苗にして、庭に5,6本植えたのが、今でも残っている。場所によって、成長に違いがあるのだが、一番良く伸びたものでは50センチくらいになっているので、そろそろ花が咲かないかと期待している。ミカンの芽生えからは、親と同じものが出来ないとは聞いているが、どのような実がなるか楽しみである。