イヌビワハマキモドキ、ツマジロエダシャク、トビモンアツバ、マエアカスカシノメイガ

昨日、積み残しのバッタ類を一気に掲載したので、今回は蛾類で同定出来たものを掲げたい。蛾類は写真に撮ってもなかなか同定できないものも多いのだが、先にサンカククチバを同定するために、蛾類全般の写真を見ていたときに、今年の夏頃から懸案になっていたものが、いくつか同定できた。


●イヌビワハマキモドキ
このガは、ゴーヤの花に止まっていたものだった。小さいけれどもそれなりに特徴的な模様をしているから、模様をじっと眺めていれば、いつかは同定できるものと思っていた。



(2011/07/08 撮影)

小さいガだからというので、ツトガ科やら小さそうグループを順番に見ていくのだが、なかなかぴったりするものに出会えなかった。いつもの岐阜大学のページで、外形がハマキモドキ科に似ているのではないかと思って、「みんなで作る日本産蛾類図鑑」でハマキモドキガ科を見て、なんとかイヌビワハマキモドキに行き着いた。後になって、岐阜大学のページを見ると、この種類も載っているのだが、サムネールの画像の個体は、色が薄くて、そこからはたどりつけなかったようだ。幼虫の食草はイヌビワということだから、我が家にも一本生えている。


●ツマジロエダシャク



(2011/08/04 撮影)

このピンボケで、少しぼろぼろになったガは、8月の初めに撮影したもので、特徴的な姿から簡単に同定できるものと思ったのだが、なかなかぴったりするものに出会えなかった。岐阜大学のページで、翅を広げてとまるものでは、ツバメガ科の○○フタオガというのに似ているようなのだが、どうも一致しない。結局、他の種類を探していて、ツマジロエダシャクに行き着いて、これだ!と思えた。食草はクスノキ科モクレン科ということだから、住宅地内の他の家には植えられていそうだ。


●トビモンアツバ?
このガは、家の中に紛れ込んで来て、台所の流し台のところで撮影したのだが、全体に黒色で、春の時期に同じような色のウメスカシクロバを掲載したことがあったので、それと同じか、あるいは別種であっても簡単に同定できるのではないかと思えて、写真もそれほどの枚数を撮らなかった。



(2011/10/02 撮影)

ところが、意外と難しくて、どの仲間なのかもなかなか決まらなかった。ひとまず、ヤガ科・アツバ亜科のトゲモンアツバということにしたが、それほど自信があるわけではない。食草は、イラクサ科のカラムシということで、我が家には生えてはいないが、住宅地内のどこかには生えていそうな気がする。


●マエアカスカシノメイガ
このガは、妻が見つけたのだが、模様も特徴的で、これならば簡単に同定できるものとして写真を撮った。




(2011/11/13 撮影)

比較的簡単に、マエアカスカシノメイガに行き着いた。幼虫の食草はキンモクセイということなので、それならば裏の家に生えているから、これも間違いがないだろう。

実は、この個体の裏側にはクモ(おそらくアズチグモ)がいて、食べられているところだった。上の写真では、下側にクモの脚の一部が見えている。それで、逃げることもなく、ゆっくりと写真に取ることが出来たのだが、もうほとんど死んでしまっていたので、アズチグモの食事の邪魔をしたことになる。