ニセダイコンアブラムシ、セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ




アブラムシを同定するなどということは、素人にはとても出来るとは思っていなかったのだけれど、昨年の今頃にハボタンに付くアリマキについて触れた後で、「アブラムシ入門図鑑」というものを衝動買いしてしまった。その本によると、宿主の植物からけっこう同定が出来るようなので、写真を撮ってみた。



(2011/05/05 撮影)

この緑色のアブラムシは、ナノハナに付いていた。ナノハナは、このところ自然に生えて来て、菜花として食べているものだが、その中に、少し葉の色や感じが違うものがあって、セイヨウアブラナではないかと思っているものに、アブラムシが付いていた。上の図鑑には、アブラナ科に付くものとして、ダイコンアブラムシとニセダイコンアブラムシの2種類が掲載されているが、「背面に濃褐色の斑紋列をもつ」ことから、おそらくニセダイコンアブラムシのように思える。ついでに、昨年ハボタンに付いているものとして掲げた写真は、ダイコンアブラムシのように思える。




(2011/05/14 撮影)

この赤色のアブラムシは、セイタカアワダチソウに付いているもので、これも昨年から認識していた。セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシは、「セイタカアワダチソウには通常、本種のみが見られる」ということで、「赤色で触角が長く、尾片が淡色」などという特徴なども一致するようだから、たぶんこの種で間違いがないのだろう。

この種類は1980年代の終わり頃に日本に入ってきたらしい。そう言えば、同じセイタカアワダチソウに寄生するもので、以前に、アワダチソウグンバイについて触れたことがある。こちらは、1990年代の終わり頃に日本に入り込んだらしい。セイタカアワダチソウ自体は、明治時代に入り込んで、戦後増えたそうだから、寄生者はずいぶん後から入って来たことになる。

我が家では、意図的にセイタカアワダチソウを残しているのだが、花の時期にはいろいろな虫が集まってくるし、こういう寄生者のことを知ったりして、ずいぶん楽しませてもらっている。