サトクダマキモドキ

このバッタは、昨日、玄関を出たところで、生垣のどこかから飛んで来て、芝生に止まったのを撮影した。




こういう緑色をしていて、全体的にずんぐりした感じのものは、意外と特徴が分かりにくくて、最初、いつもの岐阜大学のページのサムネイルを見ているだけでは、なかなかわからなかった。それで、この福光村昆虫記(キリギリス・コオロギ・ケラ)のページで、着目点をいろいろ変えながらじっとにニラんでいて、たぶんサトクダマキモドキだろうと同定した。羽の付け根辺りの斜めの線が、けっこう印象的で、さらに頭の感じなども一致していると思う。

クダマキというのは、クツワムシの別の呼び方で、野原で“くだをまく”ということだったら、面白いなあと思ったのだが、「鳴く声が糸車を繰る音に似ているから」ということらしい。(2010/08/18 追記):「くだをまく」というのは、ぶつぶつ文句を言うことだと思っていたら、実は、そのことも「糸車のくだを巻く音がぶうぶうと音を立てること」に結びついているらしい。つまり、クツワムシの鳴き声も、酔っぱらいがくだをまくのも、糸車の音と関係しているらしい。昔の生活では、それだけ糸車が身近なものであったということになる。ある民俗資料館で、糸車の実演を見せてもらったことがあったが、そのようなものを保存することの重要性を、改めて思う。


先に「ツユムシ?」ということで触れた子供の個体も、この種類なのかも知れないのだが、どうもぴったり一致する感じがしないので、今の時点では、同じ種類としては扱わないでおく。