ミツバオオハンゴンソウ





この植物は道路沿いの生垣用の石組みのところから、自然に生えて来た。たぶん、人の流れか車の流れとともに、種子が飛んで来たのではないかと思う。すくすくと成長して、それなりのつぼみもつけて、どんな花が咲くのかと期待していたら、いかにも外来種という感じの花が咲いた。「日本の植物たち」でミツバオオハンゴンソウと同定した。「道路の法面や路傍に見られる北アメリカ原産の二年草」ということらしい。同じ属のオオハンゴンソウは、環境省特定外来生物に指定されているらしい。さらに、オオハンゴンソウ属の全種については、輸入する場合に「種類名証明書の添付が必要な生物」に指定されているらしい。ということで、それなりに規制のかかった植物ということになる。

このような植物を敢えて庭で増やそうとは思わないのだが、我が家の庭のような帰化植物だらけのところでは、どれが特定外来生物でどれが要注意で、どれが単なる帰化植物なのか、いちいち確認しなければならないのでは、非常に居心地が悪い。しかも皮肉なことに、このような帰化植物のほとんどが“自然”に生えて来たものである。むしろ、帰化植物が蔓延る自然とはなにかを問うべきで、それを一片の通達だけで規制しようというところに、環境省も官僚化していると思わざるを得ない。



(2010/08/01 追記):
昨日、地元の産直の店に行ったら、まさにこの花が切花になって売っていたので、写真に撮った。また、妻も実家の方の産直店で売っていたということだから、私の住んでいる県のかなり広い範囲で広がっているようだ。




それにしても、我が家にはどういう経路で入って来たのかわからないので、どのような種子が出来るのか注目している。