ヒメクグ

少し前に、妻が、見たことのないカヤツリグサ科の植物を見つけた。




(2010/06/27 撮影)

形が特徴的だから、たぶん簡単に同定できるに違いないということで、写真を撮ったら、実際、そんなに苦労せずに同定できた。いつもの植物雑学事典で、ヒメクグと同定した。

カヤツリグサの同定は、実体顕微鏡などを使って、花の細かな形態をじっくりと眺めて行けばおもしろいだろうと、いつも思うのだが、今のところは、ぱっと見た全体的な姿で似たものを探すだけである。この種についても、花序だけでなく、小穂の形態が重要らしい。

なにしろ、カヤツリグサ科は、わかっている種類数が、全体の種類数に比べて、圧倒的に少ないグループなのだから、まずは身の回りに生えているものを、少しずつでも覚えて行って、その後、微細な形態による区別にも挑戦したいと思っている。

この植物が生えているのは、梅の木の横のナキリスゲの大きな株の生えているところで、昨年ナキリスゲを紹介したときに、写真を撮った場所である。だから、昨年には生えていなかったと思う(もちろん、他のイネ科などの単子葉植物と紛れて引っこ抜いていた可能性はないではないが)。そして、今のところ我が家の庭で、この場所以外には生えていないと思われる。「地下茎があり、群落を形成する」そうだから、この植物の動向には、来年以降も注目して観察したい。