ムラサキシキブ2(コムラサキ)

昨年の11月に“クマツヅラ科”の植物ということでムラサキシキブを取り上げた。そして、ムラサキシキブは、最近の分類体系では、シソ科に移されているらしい。ということで、ムラサキシキブの花を見てみたいと思っていて、花が咲けば写真に撮らなければと思っていた。その花が、しばらく前から咲き始めたようだ。



Wikipediaムラサキシキブの項目には、近似種のコムラサキとの区別点が載っている。

葉はコムラサキは葉の先端半分にだけ鋸歯があるが、ムラサキシキブは葉全体に鋸歯があることで区別できる。また、花序ではムラサキシキブのそれが腋生であるのに対して、コムラサキは腋上生で、葉の付け根から数mm離れた上につく。


私の写真からも、鋸歯が根元になくて、花序が葉の付け根から数mm離れていることが読み取れる。どうやら、我が家のものは、「この名(ムラサキシキブ)で栽培されているものは往々にしてコムラサキである。」という記述がそのまま当てはまるようだ。

花の方は、どういう特徴があるかよくわからないが、単純な花びらが4枚と、雄しべの4本が長く伸びている。そのうちに雌しべが伸びてくるのだろうか。もちろん、この花に関して、クマツヅラ科とシソ科のどちらに所属するかという問題にしろ、シソ科ですっきりと納得するにしろ、花の構造に対するかなりの背景知識が要るのだろう。なによりも、シソ科の唇形花とは、まったく違っているわけだから、従来の形態による分類が、類縁関係を間違えたのも無理はないのかも。

花の形態学を一気に学ぶのは大変だろうが、実物に則してゆっくりと学んで行きたい。