チガヤ、ギョウギシバ

我が家の敷地の半分は、私たちが住むようになるまでは空き地として放置されていたので、前に取り上げたススキメリケンカルカヤを含めて、イネ科やカヤツリグサ科の植物が覆っていた。住宅地内の他の空き地がそうであるように、管理人さんが年に何回かは草刈機で、伸びた草を刈り取っていたものと思われる。結果として、草丈の低い非常に単調な地面になっていた。そのときから、優占して生えていたものが、今回取り上げるチガヤとギョウギシバである。






チガヤはそれこそ一面に生えていたと思われる。地面を順番に耕して、畑や通路などを作っていくときに、地面を堀り起こしていくと、根っこだけでもかなりの量になった。そのような掘り起こしや踏みつけには案外弱いのか、今では穂を出しているのは、溝の縁などのわずかな部分になってきた。

町内会の回覧板で、チガヤの穂からタネが飛ぶので、空き地の草刈をして欲しいとの要望が載っていたことがあったが、いつもの「植物雑学事典」に書いてあるように、年数回の熱心な刈り取りをすることが、むしろチガヤが優勢となるように作用しているようだ。





ギョウギシバの方は、相変わらず優勢な植物となっている。茎が伸長してきて、あっという間にマットのように覆ってくれるから、芝生のようになるのだが、必ずしもこちらが望むように覆ってくれるわけではなく、部分的に徒長したり、花壇や畑のところまで伸びてくると、けっこう厄介である。

それでも夏の間は、土が露出している部分をすぐに緑で覆ってくれるから、庭の配置や植物の種類が安定してくれば、定まった場所には生えてくれてもいいと思っている。