オオキバナカタバミ
春は、黄色い花が多い気がする。昆虫などに、見え易くするためなのだろうか。その黄色い花の中で、我が家で異彩を放っているのが、以下のカタバミである。オオキバナカタバミというらしい。2月の中旬頃から咲いている。
周囲の住宅の庭にも生えているのを見たように思うが、我が家のものの起源は、妻の実家から堆肥用に持ってきた枯葉などに混じって来たらしい。気にして観察してみると、町内の空き地などにも、けっこう生えているところがあるようだ。
検索してみると、環境省の「侵入生物DB 維管束植物」にも載っている。今のところ、特定外来生物や要注意外来生物などには指定されていないようだが、「一度定着するとはびこる」らしい。その駆除方法でも、「花がきれいなため駆除されずに残りやすい点を注意する」とある。
こういう花でも、殺風景な我が家の庭には賑わいのうちで、ひとまずは歓迎しているのだが、今後はどうするか考えなければいけないようだ。妻の母なども、あまり好ましい花とは思っていないようで、その目立つ色といい葉っぱの汚れたような斑点といい、どこか違和感があるのだろう。
不思議なことには、南アフリカ原産で、日本へは明治中期に南アメリカからやってきたというのに、定着が観察されたのは、1961年の鹿児島県が最初なのだという。どういう理由で、最近になって一気に広がったのだろうか。
花の構造は、雄しべの長いものと短いものが5本ずつあるのが非常によくわかる。花の底に、なにか構造物のようなものがあるが、蜜腺なのだろうか。
学名は、Oxalis pes-caprae, 属名が「酸っぱい」という意味であることは、以前に「カタバミ」のところで述べた。種小名は「ヤギの足」の意味らしいが、3枚あるハート型の葉っぱを指しているのだろうか。同じ種小名が、グンパイヒルガオにも使われているようだ。動物の学名ではハイフォンなどの記号は使われないのだが、植物では使われるのだろうか。