ホトケノザ

冬の間、生物の動きがあまりなくて、それに夜明けが遅くて、通勤前に写真を撮るような明るさになっていなかったりして、「路傍百種」をサボっていたが、そろそろ再開したい。

再開の最初には、ホトケノザを取り上げたい。この植物は、秋の頃から芽生えが目につくようになり、早いものは、花を付けたりしていたのだが、春の花だと思い、保留にしていた。



(2009/11/24 撮影)

このところ、畑のウネの周りなどで伸び放題になり、まさに畑の“雑草”になっている。妻がこの花が好きで、食卓のところに飾っているのを見ると、なかなか複雑な形で、しかも美しい。



(2010/03/14 撮影)

写真は、その花の模様を撮ろうとしたのだが、いかにも昆虫を呼び寄せるために信号を送っているかのように見える。ネットで調べてみると、上にある帽子のような中には雄しべのヤクが伸びて来ているらしい。それに、閉鎖花として、花が咲かないで実をつけるものもあるらしい。この植物の花には、なかなか深い意味があるようだ。


今の家に住み始めた一昨年の冬には、ほとんどイネ科の植物の枯れたものばかりで、春らしい植物がほとんどなかった。それが昨年の冬に、数本のホトケノザを見たときにはうれしかったものだが、今年は一気に広がった感じである。それでも、畑のような多少は肥沃な場所でないと育たないのだろうか、庭中に生えている訳ではない。来年は、どのように広がるか楽しみである。