ネアンデルタール人の謎

1月12日(月)に、NHK テレビのハイビジョンで、「ネアンデルタール人の謎」というものをやっていたので、なんの気なしに見てしまった。

ネアンデルタール人は、現生の人類から見ると、なんとなく別系統のものだと思っていたので、ホモ・サピエンスとも交雑が起こっていた可能性を番組でほのめかしていたのには、大いに興味を持った。

番組の展開がまわりくどくて、古い骨からいかにしてDNAを抽出するかの困難さが強調されて、いつまで経っても交雑が起こっていたのかどうかの結論が示されなかったので、途中で居眠りをしてしまったのだが、いっしょに見ていた妻によれば、まだはっきりとした結論が出ていないみたい、とのことだった。

ネットで検索をしてみると、
ネアンデルタール人のゲノム断片の解読と解析に成功 - ウィキニュースによれば、この時点(2006年)でのデータでは、交雑はなかったということらしい。

それにしても、3万年前くらいまで、ヒトとよく似た人類がいて、ヨーロッパではヒトとなんらかの関係(殺し合う or 愛し合う)を持っていたというのは、なんとも不思議である。

もし、交雑が起こっていたとしたらと考えると、交雑による“絶滅”ということで、このブログの一番最初の記事「今年はブタ年」で書いた「家畜化による原種の絶滅」のことが思い浮かんだ。そのブログの記事を書いてから2年間の間に、家畜に関する知識が増えた訳ではないが、家畜だけでなく、栽培植物なども含めて、人為選択と人による分散によって、野生のものが大きな影響を受けるものと考えている。

ネアンデルタール人ホモ・サピエンス化してしまったというのは、大いに惹かれる仮説であるが、DNA のデータはネアンデルタール人の違いを強調しているようだ。

ネアンデルタール人のことは、今後も注目して行きたい。