和歌山県立博物館:常設展

和歌山県立博物館へは何度も行っているが、あまり常設展を見たという記憶がない。特別展をやっているときに行くことが多いので、そのときには片付けているらしい。今回は特別展でも規模が小さいのか、大部分がそのまま展示されていた。

和歌山県の歴史に一通り触れるという「通史的」な展示と、「きのくにの祈り―霊場の成立と熊野信仰―」というトピック展示を併用しているとのことだ。特に奇をてらうこともなく、オーソドックスな展示なのだろう。

今回は、特別展を見た後だったので、とてもゆっくりと見る余裕も気力もなかったが、特定の時代やテーマについて興味を絞り込んで、何度でも行ってみるべきなのだろう。

その点では、和歌山市周辺の人たちはうらやましい。しかも、高校生以下・65歳以上は無料なのだという。小中高の先生方は、利用しない手はないだろう。博物館のホームページでも「学校の先生方へ」という項目もある。おまけに、「希望に応じて、学芸員による説明をうけることができる」のだという。まさに、至れり尽くせりという感じがする。

若い多感な時期に、専門の学芸員から直接説明を受けるということが、どれだけのインパクトになることか、自分の記憶に照らし合わせても思う。いろいろ時間をとられることも多いだろうに、このような対応をされている学芸員の方に敬意を表します。