大阪府立博物館と橋下知事3:そうだ、博物館へ行こう!

想像するに、橋下知事は、博物館へ行ったことがないのではないか? あるいは博物館ですばらしい感動をしたことがないのではないか。図書館だけ例外としたのは、受験勉強でもするのに利用したことがあるのだろうか。強制されて勉強することはあっても、自分から進んで勉強をしたことがないのかもしれない。

歴史や自然や芸術などのことについて、美しいもの、奇妙なもの、神々しいもの、圧倒されるものなどに触れて、感動して、あれこれ考えて、というようなすばらしい体験をしたことがないのだろう。ほんの少しでもそのような経験があれば、自分が知らない世界に対しても、もっと敬意を払えるだろうから。

知事ご一行様ということで、いろいろな博物館を訪問したことがあったが、瑣末なことで食ってかかることはあっても、展示物のなにかに感動したという声がまったく聞こえてこなかった。

皮肉なことに、橋下知事で話題になったために、これまで博物館のことに興味を持たなかったり、そういう博物館があったことも知らなかった人たちが、博物館を訪れているという。

こうなったら、この何ヶ月かの間に、なぜだか知らないが博物館の入場者数が増えたということにならないだろうか。そのためには、あらゆる学校関係者は、生徒・学生を博物館へ連れて行こう。そして個人でも、思いついたらどこかの博物館へ行こう。別に大阪府立の博物館でなくてもよいだろう。そして、博物館が自分たちのものであることを認識しよう。放っておいたら、バカな政治家につぶされてしまうかもしれないことを、意識しよう。そのうえで、改善するべきところは提言しよう。それが、本当の博物館の応援になるだろう。今やることは博物館をつぶすことではない。改善をすることである。

災い転じて福となれば、