リンネのこと

リンネのことを検索していると、今年がリンネ生誕 300周年であることに気がついた。そういえば、今の天皇スウェーデンを訪問したりイギリスのリンネ協会で講演したということもあったのを思い出した。その講演の内容は、ここで読める。その元の英語もそこからPDFで読むことが出来る。

江戸時代に出島に出入りした外国人のことやご自身のハゼの研究などを交えつつ、全体としてリンネの分類や学名のことに言及するようになっていて、なかなかいい話になっていると思う。

YouTubeでも、このことを伝える NHK ニュースを見ることが出来る。冒頭の部分を、ゆっくりとした英語で読み上げているところが収録されている。


リンネというと思い出すのは、西村三郎さんの「リンネとその使徒たち―探検博物学の夜明け」という本である。1989年に人文書院から出たものが、今は朝日選書として出されているらしい。

以前に読んだときには、各地へ派遣されたリンネの弟子たちにまつわる膨大な事項に圧倒されて、最後まで読みきれなかったのだが、今読んでみれば、リンネのことやそれに対する西村さんの思い入れが読み取れるだろうか。


天皇の講演でも、リンネの分類の理論的な意味や、二名式の学名の意義について触れられているが、それは要約的に表面をなぞったに過ぎない。リンネについては、改めて考えてみたいと思っている。