路傍百種について

「路傍百種」という言葉は、ある尊敬する人と話していて、教えていただいた。身近にある生物のうち、まず100種を覚えなさい。100種を完全に識別できれば、かなり物知りのような気分になれる。そうすると、あれは知っているが、これは知らないということもわかってくる。植物で100種を覚えれば、次はキク科で100種、昆虫で100種という具合に、興味に応じて、深めて行く。そんな意味だったと記憶している。


似たようなことは、鳥をやっている人から、100種くらい識別できれば、オーソリティだ。30種でチュウソリティ、10種だったらショウソリティだなどと、聞いたことがある。個々の数字はちょっと記憶が曖昧だが、スズメやカラスやトンビに、ヒヨドリムクドリなどを加えれば、ショウソリティくらいにはなれそうで、どこかの干潟にでもバードウォッチングに行けば、チュウソリティくらいにはなれそうに思った。ところが、未だに、ショウソリティのままなのだが・・・。日本の鳥の種類は、500種あまりのようで、それらのうちには、迷い込んできたような珍しいものもあるだろうし、地域によって見られる種類も違ってくるだろうから、ある地域で100種くらい識別できれば、相当なものなのだろう。


100種という数字の意味するところは、生物群によって違うことだろうが、一応の目標として100種を目指して、身近に見られる生物をとりあげて行きたいと思っている。