オオバベニガシワ

今回の種類で、「路傍百種」は自宅から300種目になる。節目の種として、以前からオオバベニガシワを取り上げようと思っていた。この種は園芸種であり中国からの移入種であるようだから、本来ならばあまり興味を持つような種類ではない。しかし、妻の母が何年か前に産直の店に出ていたのを買ってくれた思い出のものとして、取り上げたい。



(2012/03/14 撮影)

(2012/03/29 撮影)

(2012/04/21 撮影)

そのときには、我が家の庭で伸び放題になっているアカメガシワに対して、こちらが「本物のアカメガシワだ」ということだった。たしかに、葉っぱの赤い色は鮮やかで、野生のアカメガシワに比べると、いかにも園芸種のような気がする。それでも、新芽の時期が終わると、特に取り立てて特徴のない植物であった。昨年の春には、赤い実のようなものが付いていたのだが、いつの間にか消えてしまっていた。今年は、同様の赤い実のようなものを注目していると、花のようなものが咲いている。どう考えても、野生のアカメガシワと同じ種類には思えなかった。

それで、この種類の名前を調べてみると、アカメガシワと同じトウダイグサ科のオオバベニガシワというらしい。そして、赤い実だと思ったのは、雄花であった。アカメガシワは雌雄異株であったが、このオオバベニガシワは雌雄同株であり雌雄異花ということのようだ。そして、おそらく我が家のものはまだ小さいから、雄性先熟で雄花のみをつけているのだろう。

この植物のことをネットで調べてみると、結構強くて、伐採してもまた生えてくるらしい。ちょうど数日前に観察していて、横からの芽生えを見つけたところだった。そのうちに横から別の株が生えてくるのだろうか。


これまでに、妻は実家の母からもらった植物をいろいろ持ち込んで来たものだが、ずいぶん多くの植物を枯らしてしまった。母に言わせると、我が家の庭ではどの植物もシンドそうに生えているとのことだった。この植物は、どうやら枯れる心配はないようだから、いつまでも母のことを思い出すよすがとなってくれることだろう。