ツマグロヒョウモン2

今朝、以下の写真を撮ったときには、てっきりガの幼虫だろうと思っていた。久しぶりにガの幼虫の同定をしようかと思って、こちらの「幼虫図鑑」のページを見て、しかし特に目星がついているわけではないので、縮小画像の検索で、「幼虫」−「芋虫」−「黒・茶色・灰色など濃色」の項目から、400種余りを目を凝らして眺めていたら、結局385番目に、ツマグロヒョウモンに行き着いた。



ツマグロヒョウモンといえば、昨年の9月に路傍百種の自宅編を始めたときに、かなり初期に取り上げた種類だった(キバナコスモスとツマグロヒョウモン - ebikusuの博物誌)。おそらく、そこで取り上げなければ、雄と雌の模様の違いやこのチョウの習性にも気にとめることもなかっただろう。

食草がスミレ科の植物ということで、我が家にはアリアケスミレのようなものも生えているが、圧倒的に多いのは、花壇にあるパンジービオラなどだろう。我が家の花壇にも、10株以上は植わっているし、近所の家も含めれば、相当な量になるはずである。パンジーの類いは、秋から春まで、かなり長い期間花が咲き続けるから、花壇に手頃な植物となっているのだろう。そのような人間の花の好みが、結果として、ツマグロヒョウモンを増やすことに貢献しているのだろう。

この春に、ツマグロヒョウモンの成虫が飛んでいるのを見たから、成虫かサナギで越冬するのだろう。そうすると、今回見た幼虫は、その成虫が春のはじめに産んだ卵から孵化したものが成長したことになる。たまたま、幼虫が地面を歩いていたから、目についたのだが、機会があれば、パンジーの葉っぱの中も調べてみたい。


(2010/06/01 追記):今朝になって、パンジーの周りをみたら、なんのことはない、ツマグロヒョウモンの幼虫がウヨウヨいるではないか。妻によれば、このところパンジーが急に枯れ始めたので、そろそろ季節も終わりかと思っていたらしい。すでに新鮮な葉っぱを食べ尽くしたのか、周辺部に移動しているものもいる。ついでに、一軒おいた隣の家のパンジーも見事に咲いていたのが、無残に食べられていた。この後、サナギになって、いつ羽化するのか知らないが、追跡できるところまで、観察してみたい。