ナガミヒナゲシ

この植物は、一昨年にも1株だけ出現した。住宅地内の他の場所でも生えているようだから、広がるかなあと思っていたら、昨年はまったく見つからなかった。




(2012/04/16 撮影)

今年になって、何株かが出現したのは、前にスズメノカタビラのところで述べたように、畑の土を他所から運んで来たものに混じっていたからだろう。その土を入れたところに生えているように思える。考えてみると、土や堆肥や苗などに混じって運ばれることは、分散の手段としては意外と大きいのかも知れない。

いつもの植物雑学事典によれば、「地中海沿岸から中欧原産の帰化植物」ということで、いかにも我が家の庭に生えていそうな植物でもある。特定外来生物要注意外来生物にも指定されていないようだから、このまま放置して、今後の変化を楽しませてもらおうと思っている。


(2012/05/28 追記):この週末の26日に、ナガミノヒナゲシの株を引き抜いた。コメント欄の応答で触れたように、この種類の種子は散らばらないように、花が終わったものから切り取って、深い穴に埋めることにした。この封じ込めがうまく行っていれば、今年生えたところや埋めたところの周辺では生えてこないはずである。

そのついでに、今年生えた3株について、花の数を数えた。すなわち、A=43, B=102, C=61 の花をつけた。観察期間が4月の下旬からほぼ1ヶ月だったので、株によって1日あたり1.5〜3個の花をつけたことになる。花はほとんど一日花で、咲いた当日の夕方には花びらが散っていた。ひとつだけ果実を分解してみたら、そこにはまさにケシ粒のような小さな種子が詰まっていた。

それから、この植物はアレロパシー(他感作用)があるとのことだったが、たしかに同時に植えたブロコリーの株の内、ナガミノヒナゲシと隣合わせになった株は、顕著に成長が悪かった。

以上、厳密な実験でもないが、この植物の影響をいろいろ実感した。